インプラントの歴史|古代から現代のインプラント治療まで

「インプラント」という治療は、実は最近になって突然生まれたものではありません。
失った歯を人工的な材料で補おうという試みは、はるか昔から行われてきました。
古代から始まった「人工の歯」
約600年ごろのマヤ文明では、失った前歯の部分に加工した貝殻を埋め込んだ例が見つかっています。
その後も、金や陶材などさまざまな材料を使った人工歯根が研究されました。しかし、感染や脱落などの問題が多く、長期間安定するインプラント治療は確立されていませんでした。
インプラントの歴史を変えた「チタン」
大きな転換点となったのが、1950年代のスウェーデンの整形外科医、ブローネマルク教授による研究です。
研究中、チタン製の器具が骨と非常に強く結合し、簡単には取り外せないことを偶然に発見しました。
この現象が、現在のインプラント治療の基本となっている「オッセオインテグレーション」です。
つまり、適切な条件下では、チタン製インプラントと顎の骨が直接的に結合し、人工歯根を安定して支えることができるのです。
1965年、現在のインプラント治療へ
1965年には、ブローネマルクがチタン製のスクリュー型インプラントを患者さんに応用しました。
その後、インプラントの形状や表面処理、手術方法などの研究が進み、現在では、
- コンピューターガイドによる埋入
- 骨造成(GBR)
- 抜歯即時埋入
- 即時荷重
- CAD/CAMによる上部構造
など、さまざまな技術が発展しています。
インプラントは「未来を考える治療」へ
現在のインプラント治療では、単に人工歯根を埋めるだけではありません。
骨の状態、歯ぐき、かみ合わせ、残っている歯、そして将来のお口全体の健康まで考えて治療計画を立てることが重要です。
瀬良歯科クリニックでは、インプラントを「歯を失った部分だけを治す治療」ではなく、患者さまのお口全体を長期的に考えた治療の一つとしてご提案しています。
一人ひとりのお口の状態や生活背景を考慮し、将来まで見据えたインプラント治療を大切にしています。


